「それじゃあ、あの人の事はおねがいね」
「はい、ママ」
「教えたとおりに、ね?」
微笑みながらウインクする、ママ。
わたしははずかしくて、うつむいてしまいました。
「いい子ね…じゃあ、がんばりなさい」
「ママも…、がんばってね。」
わたしのほっぺにキスすると、ママは、お爺様の所へと行ってしまわれました
(ほんとはシン兄ちゃまの所へ、だけどね☆)
今日はクリスマス、とくべつな日。
私にとっても、ママにとっても、そして、きっと…

クリスマスの夜、パパと二人の夜。
パパは、そっとわたしのゆびに、ちいさなリングをはめてくれました。
「クリスマスプレゼントさ、気にいってもらえるかな?」
「これは?」
「これはね、エンゲージリングと言うんだよ」
「およめさんの、しるし?」
「そうさ」
そうして、パパは…わたしの一番だいじな人は、そっと、抱きしめてくれました。
なぜだろう、うれしいのに、なみだがでるの。
「ずっと、大事にするよ…これまでよりも、もっと」
「ありがとう…わたしも、ずうっと、パパだけ…」
「もう、パパじゃないだろう?」
「…あなただけを…」
うれしくて、うれしすぎて、わたしは泣き続けてしまいました。
ありがとう、ママ…
だいすきです…あなた…

これは、幸せな物語。
エッチで、アンモラルだけど、幸せな物語。
とってもちっちゃな奥さんの、幸せな物語。


「おさな”すぎ”妻」冬コミ発行、お楽しみに。



「ハッピーなら、いいんじゃない?」




                                  Writing 猫乃希介
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